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ベースオイルの定義について その1

二回にわたり、化学合成油とか合成油という言葉には、公式な定義はないと書きました。それではベースオイルの定義はなにがあるのでしょうか。API(アメリカ石油協会の略称)はベースオイルについて別表のように5種類に分けて定義し日本でもこれを使用しています。(なおベースオイルのグループ表示はアラビア数字ではなくローマ数字を使うため1,2,3,4,5、はⅠ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ、Ⅴとなります。)
別表にはグループⅠからグループⅤまでの分類が定義されていますが ①Sulfur(硫黄分) ②Saturates(飽和炭化水素分) ③Viscosity Index(VI 粘度指数)の数値だけで決まります。こんな簡単な定義しかないのかと驚かれるでしょうがこれだけです。ごく簡単にいうとグループⅠからグループⅣまでは順番に性能が良くなります。さらに驚くことにグループⅤはグループⅠからⅣ以外のものすべてとなります。グループⅤと聞くと多くの方はエステルなどすごく性能が良いと思われますが実際には非常に幅広く性能的には×から◎までさまざまです。ちなみにごま油もオリーブオイルもサラダ油もⅠからⅣ以外ですので、分類上はグループⅤとなります。てんぷら屋さんのメニューに記載する場合は「当店のてんぷら油はグループⅤ100%使用」となります。次回は定義には書かれていないより詳しいベースオイルの中身を書いていきます。意外な事実がたくさん出てきます。お楽しみに。

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