ILSAC GF-6規格について SP規格との関係 業界裏事情
2020年中頃か末頃にエンジンオイルの新規格ILSAC「GF-6」規格が出る予定です。
この規格はこれまでの「GF-5」規格に比べて ①省燃費性能をより向上しかつ継続すること ②エンジン保護性能(LSPI対策・チェーン摩耗対策やバルブ摩耗対策)の強化 ③GF-5にはない低粘度「0W-16」に対応 が特徴です。
これを見て「あれっ?」と思われた方はかなりのオイルマニアです。
そうですILSAC新規格「GF-6」とAPI新規格「SP規格」はカバーする粘度を除いてほぼ同じ内容で「GF-6」規格は「SP規格+省燃費」と考えて下さい。
「GF-6」規格のすごいところは、LSPI対策とバルブやタイミングチェーン摩耗対策が出来ている上に、省燃費が継続することです。新油の時は良いけど…ではありません。すごいです!
注意点はこれまでの「GF-5」規格は「GF-6A」規格にそのまま移行し互換性がありますが、新たに出る低粘度(0W-16)向け「GF-6B」規格は全くの新規格で「GF-5」規格とは互換性がありません!
ここから業界裏事情です。この規格を制定するILSACは日米自動車メーカーが作る会です。メーカー数では日本がトヨタ、日産、ホンダ、スバル、スズキ…と多いのですが規格決定の投票ではオールジャパンで1票しか与えられません。アメリカはフォード、GM、クライスラーが各1票投票します。残念ながらこれが日米の力関係です!自動車王国は今もアメリカなのです!!