ペンシルバニア原油の思い出 粘度指数はここから! 永遠の聖地
昔から平成の初め位まで最高級エンジンオイルの代名詞は「ペンシルバニア産」でした。
どれだけすごいかと言うと粘度指数は「ペンシルバニア原油=100」「ガルフコースト原油=0」としてこれを基準に決められていることからもわかります。
つまりペンシルバニアが一番温度による粘度変化が少ない最高のオイルだったわけです。さらに硫黄分なども少なくそのままで理想的なオイルが製造出来ました。モービルやペンゾイル、アマリー、バルボリンなどみんなペンシルバニアに油田を持っていました。
このペンシルバニア原油で製造したオイルは色に特徴があります。太陽に透かすと「赤色」に見え、太陽を背にすると「蛍光がかった独特のきれいな緑色」をしています。一度見ると絶対忘れられない色で、私もペンゾイルを何度も眺めてはうっとりしていました。今でも記憶に残る独特の色です。
このペンシルバニア原油も今ではほとんど利用されていません。原油精製方法の進歩でより粘度指数が高く、より不純物が少ないベースオイルが大量に出来るようになったからです。
ペンシルバニア産原油が粘度指数100なのに対して、現在多く使用されるグループⅢ(VHVI)では最低でも120あります。これだけ技術は進歩しました。
しかし今でも私の心の中にはペンシルバニアの色が残っています。潤滑油に携わる者にとっては今でもペンシルバニアは聖地です。そしてこれからもずっと「永遠の聖地」です。
お願い _(._.)_
今回ペンシルバニア産オイルの色がわかる写真を探しましたがありませんでした。
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