欧州車向けオイル規格「ACEA2020」について先取り情報です。ACEAオイルは2018年に新規格が出る予定でしたが大幅に遅れ「ACEA2020」として2020年後半に新規格が出る予定です。ただまだ一部変更の可能性があります。

現在得ている情報では大きく変わる点が2つあります。
1つ目は「A3/B3」「A5/B5」が廃止され新たに「A7/B7」が出ます。「A7/B7」は「API　SP規格」とかなり似たオイルになりそうです。どこが似ているかというと「API　SP規格」の目玉である　①LSPI対策　②チェーン摩耗対策　が取り入れられます。テスト方法はAPIのテスト方法（シークエンスⅨとⅩ）を使用しますのでSP規格と同程度の性能が予想されます。

2つ目は現在の「C1」規格が廃止され新しく「C6」規格が出ます。こちらは粘度が「×W-20」と薄くLSPI対策済みとなります。

全体の傾向としてはLSPI対策とチェーン摩耗に力を入れ、また省燃費性能を上げて行くという方向です。つまり現在日米が使用しているAPI規格と方向性が似てくる感じとなりそうです。

「ACEA2020」は欧州車にとってこれまで未解決の「LSPIとチェーン摩耗」という2大問題を解決するオイルとなります！！（日米向けAPI規格オイルではLSPIはSNPlus規格で、チェーン摩耗は2020年5月のSP規格で対応済みです）（CMですがT-BLEND　SNPlusはすでにLSPI/チェーン摩耗どちらも対策済みです！）

最後に超マニア向け裏情報
ACEAの方向性が変わる理由の1つにヨーロッパ独自で使用していたある添加剤の廃止があるようです。この独自の添加剤が廃止となり日米欧が共通の添加剤を使用してオイルを製造することになります。