ベースオイルの定義 その5 グループⅤはエステルだけじゃない!
ベースオイルの定義の最後はグループⅤ(ファイブと読みます)です。
「グループⅤ=エステル」と思われがちですが、上記の表の最下部にあるように正しくは「グループⅤ」とは「グループⅠからⅣに入らないすべてのベールオイル」と定義されています。鉱物油でも合成油(VHVI)でもPAOでもないものがグループⅤです。ベースオイルと言うよりも添加剤的な使用が多いです。
オイルに使用されるグループⅤはエステルが多いため、どうしても「グループⅤ=エステル」と思われがちです。
本来のエステルは植物油のことで有名な「ひまし油」は現在でもファンがおられ「パーム油」も省燃費オイルに添加剤的に使用されます。
現在は植物油エステルより合成エステルが主に使用され①モノエステル②ジエステル③ポリオールエステル④コンプレックスエステルの4種類があり後に行くほど性能が良く価格が高く手に入りにくくなります。
実はグループⅤにはエステル以外にもう1つすばらしいものがあります。それが弊社で使用しているアルキルナフタレン(AN)です。
ANはエステルの欠点である酸化安定性や熱安定性の悪さ、加水分解性を解決しさらに潤滑性能もエステルよりはやや弱いですが備えています。またエステルのように他の添加剤の効きを妨げません。ANの欠点は粘度指数の悪さです。そのためベースオイルとしてよりも添加剤として使用します。PAOとの相性は抜群です。
グループⅤにはエステル以外にもANという素晴らしいものがあることを覚えておいてください!