OIL MANIA BLOG. オイルマニアブログ

  1. HOME
  2. オイルマニアブログ
  3. 自動車オイル
  4. その他自動車用オイル
  5. 燃費 その2 摩擦低減剤と省燃費の関係

燃費 その2 摩擦低減剤と省燃費の関係

 

燃費向上にはオイルの低粘度化が効果的です。しかし当然ながら指定粘度より低粘度オイルは使用出来ません。つまり5W30指定のエンジンには0W20は絶対使用出来ません。

 そこで同じ粘度で燃費を上げるには摩擦低減剤(FM剤)が必要です。ここでは良く知られている①有機モリブデン ②エステル(有機FM剤)をオイルに配合しトヨタDOHCエンジンでファイアリング燃費テストした結果を例に説明します。

 比較基準は0W20でモリブデン・エステル無配合です。まず基準油と粘度が異なるため粘度補正をかけます。基準油は0W20なので補正値は0W200W160.2%、0W200W80.6%とします。(私見による数値)

その結果が上記のグラフです。粘度から来る燃費の向上は補正済みです。

 結論としては

  • モリブデン配合0.50.9%程度燃費改善
  • エステル配合0.40.5%程度燃費改善 

これは粘度で言えば1ランク~2ランク(例えば0W300W200W16)低粘度化した場合に相当します。つまり、モリブデンやエステル配合などFM剤配合の高級オイルは省燃費にも向いていると言えます。

 

マニア向けおまけ

では「モリブデン+エステル」両方ではどうなるでしょうか。単純に「相乗効果ですごく良くなる」と思ったマニアは初級、「確かエステルはモリブデンの効果を邪魔するのでは…」と考えたマニアは中級、「モリブデンとエステルの種類と量、補助添加剤の考慮が必要」と考えるのは上級マニアです。

ちなみに「T-BLEND SP規格」には「モリブデン+コンプレックスエステル」が内緒で配合済みです。

 

 

 

 

関連記事