2021年3月 今オイル業界は大混乱! ベースオイル・添加剤不足と高騰
今オイル業界は厳しい状況を迎えています。「原材料不足」と「大幅な価格上昇」の二重苦です。
まずベースオイルが不足気味です。グループⅠ、Ⅱ、Ⅲベースオイルは原油から精製して製造しますがガソリン、軽油、灯油、重油と順に精製し残りの約10%弱がベースオイルや添加剤の原料となります。昨年コロナの影響で経済がとまり石油製品の需要が大幅に減少し、現在でも航空機の国際便停止や経済活動の減少で世界の原油精製量が約30%減少し、さらに製油所の稼働率が低い今のうちに工場の定期点検や改修をしようといくつかの工場が長期停止したためベールオイルの不足が続いています。特に一部油種(混乱を防ぐためあえて油種は伏せます)は世界規模で奪い合いです。
添加剤は欧米から輸入品も多いですが船便の遅延、船やコンテナ不足など多くの悪条件が重なり輸入が遅延しています。そこに世界の石油関連施設が集中するアリゾナに今年2月大寒波が襲来しさまざまな製品にフォースマジュール(契約不履行)が出され混乱が続いています。
原材料不足だけでも厳しいですが、原油価格の大幅上昇、原材料の不足、輸送コスト等の急上昇、さらに景気が回復している中国が高額で石油製品を買い集めているため世界的に価格高騰が起きつつあり、これから価格上昇が予想されます。
私見ですがベースオイルの不足も添加剤の入荷遅延も夏過ぎまたは秋まで続きそうです。オイル業界には厳しい状況が続きそうです!
最後に… 知っていても書けないことが多くややあいまいな記載ですがお許しください。