オイル業界は嵐の中です

2021年6月オイル業界は軽いパニックです。元売りもオイル専業会社もいくつかの油種で出荷が停止中です。工業用潤滑油が特にひどいですが自動車用でも高粘度を中心に止まっている油種があります。

5月のブログでオイル切れの原因を書きましたが現在鉱物油では500N（ニュートラル）・ブライトなど高粘度ベースオイルが、グループⅢでは4と6（特に6）が厳しい状況です。PAO・エステルも一部の会社で原料不足のためフォースマジュール（契約不履行宣言）が出ています。

ベースオイル不足で目立ちませんが実は添加剤も不足気味です。2月のテキサス大寒波がまだ響いています。添加剤の原料の1つでもフォースマジュールを出すとそれを使用している添加剤がすべて製造出来なくなるからです。最近問題になっている自動車用半導体不足で自動車製造が停止するのと同じような理屈です。

まだ余裕があるベースオイルや添加剤を使用したら良いのではと思われるでしょうが10種類以上に及ぶエンジンテストをやり直す必要があるので簡単には切り替えられません。

今オイル業界は原材料不足と価格高騰の嵐の中にいます。今はベールオイル会社や添加剤会社との長年のお付き合いがいかに大切か思い知らされる時期です。現在は何とか助けて頂いて乗り越えていますが早く嵐が過ぎ去って欲しいものです！