2021年7月 オイル業界のオイル切れ! その3 7月は小雨程度?
オイル業界 7月は小雨程度?
概況
2021年6月オイル業界はベースオイル不足と添加剤不足と原材料値上げでパニックでした。弊社もベースオイルの心配をしましたがなんとか受注分すべて出荷し前年以上の成績で乗り切ることが出来ました。(感謝)
さて7月に入りましたが今も石油元売り各社では出荷制限や出荷停止が続いています。「一部商品の製造を休止します」「不要不急の発注はお控えください」「受注を制限します」「当社都合でキャンセルする場合がございます」などの案内が来ています。
また輸入オイルを詰め替えて販売している会社では輸入オイルが止まったり減少したりして厳しい状況が続いているようです。
7月初旬の状況について
ベースオイル
昨年初めからですが航空機用燃料の需要減少などで原油精製量が減少していてやや不足気味です
- グループⅢ 世界最大の製油所の定期修理が終わり6月25日から稼働を再開しました。今後6月のような極端な不足はないと思われ7月中旬までにほぼ正常化するのではと思います。
- 鉱物油 国内に関しては元売りの某製油所の定期修理や某社の定期修理後の再稼働に問題が起きたなどの理由により不足傾向がもう少し続くと思われます。
- PAO・エステル 原料不足から来る供給不足と異常なまでの価格高騰でかなり厳しい状況が続くと思われます。特に一部エステルが厳しいようです。
添加剤
- 今年2月のテキサス寒波の影響(ブログ2021年3月11日フォースマジュール参照)の影響は大きく年末まで一部添加剤の不足は続くと思われます。ただこの影響は潤滑油にはわりと影響がすくなく、工業用の金属加工油や切削油などにかなり響いているようです。影響が完全に解消されるには年末までかかりそうです。
オイル業界をお天気に例えると6月は豪雨、7月は小雨程度で、8月は曇り予報です。厳しい中にもやや光がさしかけている感じです!