世界で流通するオイルの10%は偽造‼
ALIA(アジア潤滑油産業協会)から2021年8月13日に「アジアにおける偽造オイル」という白書が公開されました。中国や東南アジアなどアジア圏で関連企業に聞き取り調査をした結果をまとめたものです。以前オイルマニアブログで中国における偽造状況について書きましたが公的機関から出たレポートですので改めて偽造オイルについて書きます。
ここで言う「偽造」とは有名ブランドオイルの容器に粗悪品が入っているという意味での偽造です。以前のブログでも書きましたが海外では容器と中身が違うオイルが横行しています。わかりやすく言うと「偽ブランド」で有名な「T●TAL」「M●TUL」「M●BIL 1」等だけではなく日本の元売りから純正オイル・専業メーカーまで被害を受けています。
このレポートでは世界で流通しているオイルの10%が「偽造オイル」と報告されています。特に乗用車用やバイク用・商業車用オイルやグリスなどで偽造が多く、世界全体で10%ということは偽造が多いアジアだけで見るともっと割合が高いのではと思います。
ただここで言う「偽造オイル」は「偽ブランド商品」ですが、本当の問題はエンジンの要求規格を下回る性能しかない「性能を偽造したオイル」と思います。某元売りの海外法人代表を長くされていた方からは海外でオイルを購入する場合サンプルオイルの性能が良くてもいざ購入すると性能が著しく悪いことがあり要注意と教えて頂きました。個人的にはこちらも大問題と思います。
国内で製造しているオイルはブランド偽造も性能不足もまず考えらないので信頼が置けると思います。(輸入オイルを詰め替えて国内製造と記載しているオイルは除く)オイルは見た目で性能がわからないため信頼が大事と思います。
備考 ALIA(アジア潤滑油産業協会)はシンガポールに拠点を置く非営利団体です。東アジア・南アジア・東南アジア・オセアニアの潤滑油メーカー・国営石油会社・ベースオイルメーカーなどオイル業界が作る機関です