ハイブリッドエンジンの油温 何度まで上がる?
ハイブリッド車はエンジンとモーターを併用し走行中でもエンジンが停止している時間があるため油温は低目です。ではどの程度低くそれによりどのような問題が起きるでしょうか?
下記の表は①エンジン車 ②MHEV マイルドハイブリッド(モーターはエンジンのサポート程度) ③HEV フルハイブリッド (エンジン・モーター両方で走行) の3タイプのエンジンで油温を計測した結果です。
さてハイブリッド車の油温はどの程度になるでしょうか?
テスト方法はWLTCと呼ばれる燃費計算エンジンテストで縦軸が油温、横軸が走行状況です。WLTCテストでは最初の600秒は低速走行、そのあと順に一般道、高速走行、ハード走行とエンジン回転を上げて行きます。そのため後半ほど油温が上がります。
この表で見るとHVでないエンジンでは一般道で90℃近くまで油温が上がりますがハイブリッドでは一般道で40℃以下、高速でも60℃程度とかなり低くなります。
では油温が低いとどのような問題があるでしょうか?一番の問題は油中に混入した水分や未燃焼ガスは油温が100℃近くまで上昇しないと蒸発しないためエンジン内に溜まります。水分などの混入により粘度低下すると境界潤滑時に摩耗を起こす心配があります。特に0W8や0W16など低粘度オイルでは心配です。また水分が錆や腐食の原因となります。あと有機モリブデンは油温が80℃程度で反応するため油温が低いと効果が低減します。これは反応系添加剤全体で同じことが言えます。0W16や0W20等の低粘度オイルはハイブリッド車に使用されることが多いため低油温に対する配慮がされたオイルが必要です。
最後にCMです T-BLENDではオイル性能にゆとりを持たせるとともに、添加剤も反応系だけでなく吸着系も同時に使用するなど低油温対策済みです。