DPFを詰まらせる本当の原因 意外な原因が…
DPFはディーゼル車の排気ガスに含まれるスス等の微粒子(PM)を取り除く装置で簡単に言うとフィルターです。当然ながらDPFフィルターは徐々に目詰まりしていきます。
DPFを長持ちさせるにはDPFを詰まらせる微粒子を減らす必要があります。そのため微粒子の原因となるSAPS量(硫酸灰分・リン・硫黄)が少ないオイルを使用しなければいけないことがわかります。国産ディーゼル車用のJASO DL-1規格(大型車はDH-2規格)欧州車向けのACEA C規格などがSAPS量が少なめのオイルです。ここまでは多くの方がご存知と思います。
意外なのはここからです。ではDPFを詰まらせる原因は排ガス中のススとオイル中のSAPSだけでしょうか??
実はDPFを詰まらせる微粒子(PM)の内訳は下記の通りです。(出典 自動車技術国際ジャーナル)排ガス中のススやカーボンが41%で、SAPSは原因のたった13%でしかありません。実は未燃焼エンジンオイルがDPFを詰まらせる原因の25%も占めています。
つまりSAPSの少ないオイルはDPF詰まり原因の13%を占める灰分(ASH)を減少させますが、実は25%を占める未燃焼潤滑油にも大きな原因があることがわかります。これが「意外な原因」です。ディーゼルオイルはベールオイルに鉱物油を使用することが多いため大声で言えない部分です。
結論を言えばディーゼルオイルも出来ればグループⅢを使用したものがより良いと言えます。理由は鉱物油は大小さまざまな大きさの粒が混ざっており軽い分がすぐに蒸発してDPFを詰まらせるためです。この詰まらせる傾向は ①グループⅠ鉱物油 ②グループⅡ鉱物油 ③グループⅢ に少なくなります。
結論 ディーゼルエンジンオイルは出来ればグループⅢ(VHVI)、または鉱物油でもより精製度が高いグループⅡ使用のオイルがよりDPFに優しいオイルです。