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ギアオイル その2 ギアオイルの規格

子供には子供用のお薬を!

 

ギアオイルを選ぶときは 規格 粘度 が大切です。ギアオイルには「GL-5 80W90」とか「75W80 GL-4」のように規格と粘度が表示されています。「GL-4」「GL-5」が規格で「80W90」「75W80」等が粘度です。今回はこのギアオイル用の「GL」規格について書きます。

GL規格はAPIが制定した「Gear Lubricant」の略です。もともと「GL-1」から「GL-6」まで6種類ありましたが現在では「GL-4」「GL-5」の2つ以外の規格は廃止されています。ただし以前より「GL-3」や「GL-6」として販売されているものは継続して現在も販売されています。

性能的にはGLの数字が大きいほど極圧剤が多めです。実際の製造時はギアオイル用パッケージとベースオイル・粘度指数向上剤等を混ぜて製造しますが「GL-5」の製造には「GL-4」の2倍程度パッケージが必要です。ちなみに「GL-6」は「GL-5」よりさらに3割増し程度です!

よく誤解されていますがGL-4よりGL-5GL6)が高性能というのは間違いです!「GL」規格には下位互換性がなく「GL-5」を「GL-4」指定のギアに使用することは出来ません。GL-4指定にGL-5(GL-6)を入れると極圧性能は高性能になりますがその分極圧剤(りん・硫黄分)の腐食性が高く、過度の金属劣化や銅の腐食など問題となる場合がありますので指定規格を使用して下さい。例えていうと「GL-4」は子供用の薬で「GL-5」は大人用の薬のようなもので大人用は効き目が強いですが子供に飲ませると副作用も多くなります。

ギアオイルは指定規格と指定粘度を守り、あとは使用状況に応じてきちんと早めに交換をすることが大切です。

 

マニア向けおまけ

GL-5」の性能テストはASTMで決められており ①D7052 高速度衝撃荷重性能②D6121 低速度トルク性能 ③D5704 酸化安定性 ④D130 銅の腐食性 ⑤D7038 防錆性能 ⑥D892 泡立ち性能 がテストされています。

 

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