ACEA-2021とACEA-2016 制定年度でどこが違う?
欧州車向けACEA規格は制定年度で性能が違います。最新規格は2021年5月に制定された「ACEA-2021」です。では1つ前の「ACEA-2016」と性能がどう違うのでしょうか?
代表的な「C3」と「A3/B4」でみると下記の点が違います。
☆ACEA-C3は「2021」と「2016」では軽度の変更であまり大きな性能差はありません。
☆ACEA-A3/B4ですが「2021」と「2016」では大きな違いがあり「ACEA-2021」ではエンジン内部の堆積物(専門用語でデポジット)がかなり減少します。堆積物とはエンジン内部は数百度の温度に達しさまざまな反応しできるスラッジのようなものです。これがピストンやバルブ、ターボチャージャーなどに堆積して問題を引き起こします。「ACEA-2021」では堆積を防止する性能が向上しています。
市販のオイルには「ACEA A3/B4 」などの記載は有りますが制定年度は書かれていません。ただどの制定年度で製造するかで同じ規格でも性能が異なります。ちなみに制定年度には「2021」「2016」「2012」「2010」「2008」…などがあります。もちろん新しい制定年度の方が高性能です!「女房とたたみは新しい方が良い」とことわざがありますがACEA制定年度も新しい方が良いです。(このことわざは死語ですね。今使うとやばいかも…)最後にT-BLEND ACEAは当然ながら「ACEA-2021」です。
超マニアック向けのおまけ
ベンツやVWなどのアプルーバルにも制定年度があります。例えばベンツではMB229.51というアプルーバルがありますが制定年度で「MB229.51-2019」「2016」「2012」「2009」があり性能が進化しています。ただ、ディーラーでも理解されているかたはごく少ないと思います。