多層フラーレン構造二硫化タングステンについて その1
最新の添加剤技術、多層フラーレン構造二硫化タングステン(IF-WS2)について数回に分けて書きます。弊社の「T-BOOST」・「T-BOOST GEAR」の主原料のため多少CMっぽくなる点はお許しくださいm(__)m 今後これ以上の性能がある添加剤は出ないと私は考えています。その理由も順に書いていきます。
最初に多層フラーレン構造二硫化タングステンはその構造に特徴があり、自然界には存在しない100%化学合成で作られた物質です。フラーレン構造は写真左のような立体構造です。サッカーボールとおなじく5角形と6角形で構成されたボールです。その大きさはナノレベルでウイルスとほぼ同じ大きさです。このフラーレンが写真右のように約20層重なったものが多層フラーレンで、たまねぎのように見えるためオニオンライク構造とも呼ばれ、フラーレンよりさらに強い構造となります。大事な点は立体構造・ボール状と言うことでそのため摩擦低減効果ときわめてすぐれた極圧効果があります。
摩擦低減効果をわかりやすく例えると、モリブデン等多くの摩擦低減剤は層構造でバナナの皮で滑べる感じで摩擦を低減しますが、フラーレンは多数のビー玉でころがす感じです。ちなみにすべった後のバナナの皮はエンジン内でスラッジとなりますがビー玉は何度も使えてスラッジがほぼ出ません。多層フラレン構造二硫化タングステンは金属と金属がエンジン内やギアでぶつかりそうになった時その間にボールのように入り込んでぶつかるのを防ぎます。
一番の特徴は腐食性が全くないのにきわめて優れた極圧性能があることです。これが最大の特徴です!これを書くと長くなるので次回以降にあらためて書きます。
次回以降、多層フラーレン構造二硫化タングステンの効果について詳しく書いていきます。お楽しみに!