GF-6に0W8、0W12が追加か? 超低粘度オイル
最新情報です。API(米国石油協会)はILSAC(国際潤滑油標準化認証委員会)に対して現行のGF-6に、より低粘度の0W-8、0W12を追加するように要望を出しました。これを受けて2022年年末までの決定を目指して検討がすすめられます。
超低粘度オイルがGF-6に追加されるには2つの背景があります。1つは当然ながらより省燃費を目指すことです。もう1つは超低粘度オイルに対するテスト方法が確立したことです。実はこれが大事な点で、日本のJASO M366テストが大きく関わっています。このテストが公認(公式)ラボで使用出来ることになり、テスト方法が決まったことで2つの超低粘度オイルの規格への追加が可能となりました。日本のJASOが先行して開発をしたGLV-1の技術が生かされたとても嬉しい話です。
ただ現実的には国内でも0W8、0W12を使用するエンジンはまだまだ少なく、さらに北米ではより少ない状況で近い将来を見据えた先行投資の感じもします。
おまけ
上記の表に10W40や20W50がないのはそもそも40番以上の高粘度オイルは省燃費オイルではないということでGF-6規格の設定がありません。
超マニア向けおまけ
公認ラボは世界で2カ所しかなくここでのテスト結果しか公認されません。詳しく書くとIARとSWRIの2カ所でさらにこの公認機関の公認テスト機しか公式に使用出来ません。この公認テスト機での試験結果は不合格でもすべて認定機関に報告されるため添加剤会社は先に自社のテスト機か非公認テスト機でテストを重ね、ゆとりを持って公認テスト機にかけます。新規格が出る前はこのテスト機の予約の取り合いになります。