2022年はオイル業界にとって混乱の1年でした。では2023年はどのような見通しでしょうか？供給と価格の面を中心に個人的視点から書いていきます。（あくまでも私見です）

オイルの供給ですが2022年一番問題となったギアオイルの不足はほぼ問題ないですが、一部の粘度で少し不足気味のものがあります（75W90など）。エンジンオイルはほぼ問題ないと思います。

ベースオイルの供給ですがグループⅠ鉱物油が某社四日市製油所のトラブルで今春位まで出荷停止しややタイトですが全体への影響は少ないようです。グループⅢは全体的に順調に入荷しています。添加剤も海外からの入荷は順調で基本的に大丈夫な感じです。（現在北米を大寒波が襲っていますが今のところ大きなトラブルはないようです）

問題の価格ですが、ベールオイルは原油価格、為替とも昨年夏から冬にかけて高値のピークを過ぎた感じです。とはいえ製品になるまでに数か月～半年以上かかるため急には下がりませんが基本的には今後夏から秋にかけて少し下がる可能性があります。ただ高級オイルに使用されるグループⅢは海外との価格差の調整をせまられていてまだ上がる可能性があります。PAOやエステルは原油価格などとは別の動きをしており価格動向が不透明です。

添加剤価格ですがあと1回価格改定があるかないかの状況です。大幅なUPはないと予想しています。

全体的には供給、価格とも昨年よりは落ち着いた感じとなりそうです。ただオイル製造に必要な電力やボイラー用燃料などすべての資材があがっており、さらにドラム缶やペール缶など容器も今春さらに上がります。全体的には下がる部分と上がる部分が入り混じる2023年前半となりそうです！