純正オイルと工場充填油 業界裏話も…
純正オイルとは自動車会社が「販売」しているオイルです。カーディーラーの整備工場でも使用されています。なぜ販売と書くかというと新車を買うと入っているのは純正オイルではなく「工場充填油(初充填油)」だからです。つまり自動車製造工場で使用するオイルが「工場充填油」です。多くの方は「どこが違うの??」とわからなくなると思います。
実は多くの自動車会社では「純正オイル」と「工場充填油」はオイル製造会社がことなります。ご存知のように自動車会社はオイルを石油元売り会社や大手潤滑油会社から購入しています。その際、純正オイルはA社に、工場充填油はB社にと分けることが多いからです。分ける理由は ①価格競争をさせるため ②1社から購入するとなにか問題が起きた時全体が止まるのでリスク分散のため と思われます。
もちろんオイル規格も粘度も同じなので同じオイルとも言えますが、私から見ると別のオイルです。なぜなら製造会社がことなると使用するベースオイルも添加剤も異なります。特に添加剤が変わるとオイルの性能はかなり変わります。たとえば同じ規格のタイヤでもブリジストンとヨコハマタイヤでは違います。まあ新車に付いてくるタイヤをディーラーで交換したら別のメーカーになったと言う感じでしょうか?
おまけ T社の純正オイルの大半はこれまで長く外資系某社が製造していましたが今回別会社に変わるようです。T社の長年にわたる恩返しがついに終わったと私は感じました。この意味を理解できた人は国産車輸出の歴史の裏側がわかる超超マニアです!