バイク用オイル規格が改定! わかりやすく説明
バイク用エンジンオイル規格MA(MA1・MA2)・MBの改訂版が2023年5月8日にリリースされました。今回はわかりやすく解説します。
バイクの世界にも省燃費や排ガス対策が求められています。例えば以前のキャブレターからインジェクションに変わり、排ガス対策のため触媒もついています。エンジンはより高圧縮化し、より高温燃焼になりエンジンオイルへの負担が増えています。
このため改訂版では ①より優れた酸化安定性 ②より優れた熱安定性 ③清浄作用の強化 ④触媒への悪影響の防止 が求められます。またこれと別にクラッチの素材がより高性能化したため、新素材へのテストも必要になりました。この問題を解決するためこれまでの「JASO T903 2016」が「JASO T903 2023」に改訂されます。改訂版に基づく新しいオイルは現在開発中で秋までに対応が出来ると思います。もう少しお待ちください。
マニア向けおまけ 改訂版のリリースは「この内容でオイルを作って下さい」という段階で、開発された実際のオイルの登録は2023年10月1日からです。
マニア向けおまけ2 触媒への影響を減らすため①リン分の上限が0.12%から0.10%へ変更され、かつオイルの蒸発量の制限も厳しくなります。リン分が減るとエンジン摩耗が増えるためこれを補う必要があります。