オイルフィルターと固体潤滑剤 つまる?つまらない?
オイルフィルターはオイル中の不純物や金属片等をフィルターでろ過することで除去しますが固体潤滑剤がオイルフィルターを詰まらせることがあるでしょうか、ないでしょうか?
まずオイルフィルターの性能ですが、いろいろ調べて見ましたがオイルフィルターがどの程度の小さいものをどの程度除去できるか公表されていないようです。仕方がないので海外のサイトで調べると某有名メーカーのオイルフィルターが20マイクロメートルを99%除去出来る高性能品と記載があり、高性能品でこれくらいのようです。
では固体潤滑剤はどの程度の大きさでしょうか?弊社が販売しているT-BOOST多層フラーレン二硫化タングステンは0.1~0.2マイクロメートルなので高性能オイルフィルターに対して最大で1/100の大きさですので詰まることはありません。
テフロン(PTFE)は某メーカーサイトで10~200マイクロメートル程度と書かれています。この場合フィルターの目が20マイクロメートルなので大きいものは詰まる可能性があります。
二硫化モリブデンは層状のため製品や測定方法により異なりますが某サイトでは3~30、別のサイトでは1~100マイクロメートルとありこれも一部大きいものは詰まりそうですが、球状でなく層状のため予測が難しいです。
結論から言うと固体潤滑剤を使用する際は非常に細かく、かつ粒子の大きさが揃っているものを使用する方が良いということです。
最後にそれでは有機モリブデンのような液体の潤滑剤は詰まらないからベストと思われるかもしれませんが、例えば有機モリブデンはエンジン内で固体の層を何層も作り、それが接触してはがれることで摩擦を低減しています。つまり有機モリブデンなど液体潤滑剤でもはがれた層は大きいので詰まります、というかはがれた層はごみなのでろ過出来た方がいいです。
マニア向けおまけ フィルターの性能はISO4548-12で規定されていて、ろ過効率の最少は5マイクロメートルでこれより小さいものは規定がありません。このあたりがフィルターの限界ですが目が細かいとオイルの抵抗が増えるので細かいほど優れているとは言えないようです。
今回のブログはどうでしたか? つまらないですか?? (^^;