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0W30と5W30と10W30の違い Wが違っても使用出来る?

よくある質問に、「私の車は0W30が指定ですが5W30は使えますか?」というのがあります。粘度は同じで「W」が異なる場合です。答えは「使えます」です。ただ2つ異なる点があります。

1つめは寒冷時何度までエンジンが始動できるかです。「W」はご存知のように「Winter = 冬」の略で、0Wは-35℃、5Wは-30℃、10Wは-25℃程度まで始動できます。真冬の北海道の内陸部や長野県の標高が高い地区などは0Wが良いと思いますがほとんどは15Wでも十分です。(ちなみに東京都心の最低気温は-9.3℃で明治時代の記録だそうです)

2つめは低油温時の粘度が異なります。下記の表はT-BLEND SP GF-6を例にとって100℃と40℃の粘度がどのように異なるかを表しています。この3つのオイルは100℃粘度がほぼ同じですが40℃粘度が下に行くほど高くなります。つまり40℃粘度は0Wが一番柔らかいので油温が低い時の燃費が良くなります。つまり省燃費に優れたオイルです。

 

マニア向けおまけ

ここからは誰も書かないことですが0WはベールオイルにグループⅢの100℃粘度4を使いこれに粘度指数向上剤を多く使用し製造します。10Wは100℃粘度6のベールオイルに粘度指数向上剤を少なめに使用します。つまり性能が良い粘度指数向上剤をしないと0Wの粘度低下は大きくなります!この理屈がわかる人はマニアです。

 

備考

寒冷時の始動性はオイルマニアブログの2020年10月30日「冬のオイル選び」、粘度指数向上剤の性能についてはオイルマニアブログ2019年6月26日「粘度指数向上剤の真実 その2」を参考にして下さい。

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