エンジン摩耗の進行 時間経過と摩耗 想像通りですが…
エンジンの摩耗は時間と共にどのように進んでいくでしょうか?
シークエンスⅩというタイミングチェーン摩耗の伸びを計測するテストから見てみます。このテストは連続216時間(9日間)エンジンを回し続けます。その途中で24時間ごとにエンジンオイル中に含まれる金属量=摩耗量を計測します。グラフは横軸が時間で縦軸がPPMで、青色が鉄分、赤軸が銅の摩耗を表しています。ちなみに216時間とは時速50kmで走行すると10000kmを超える距離になります!
グラフで見ると鉄も銅も時間経過とともに増えているのがわかります。鉄も銅もエンジン摩耗により、鉄分や銅分がオイル中に蓄積されることがわかります。まさに予想通りの結果ですが、この金属分はオイル交換をしないと除去出来ません。ちなみにここには記載していませんがアルミも同じように摩耗していきます。なお現実の走行では停止、発進、急加速などによりこれ以上に摩耗が多くなります。
エンジンはこのように使用にともないどんどん摩耗をしていきます。この摩耗を少なくすることがエンジンを良いコンディションのまま長持ちさせることが出来ます。
最後に私はエンジンオイルで一番大切な性能はエンジン保護だと思います。当然と思われるでしょうが「省燃費性能」や「触媒装置の保護」を優先し、エンジン保護がその後になっているオイルが多くあります。これについてはまた別の機会に書きます。