エンジン摩耗について その2 エンジン摩耗の種類
エンジン摩耗は防げません。ただ減らすことはできます!エンジンの摩耗には次の4種類があると言われています。
①凝着摩耗
金属同士がすれて加熱しとけてひっつきそれがはがれて摩耗する現象です。金属表面はいくらなめらかに見えても小さな凹凸があり、その山と山がこすれておきます。多くのエンジン摩耗はこれが原因です。つまり「こすれてけずれる」摩耗です。
②腐食摩耗
燃料を燃やすと酸が発生し、硫酸や硝酸などに変化し金属を溶かします。走行するほど酸が発生します。この酸は中和剤というアルカリ性の添加剤で中和します。中和剤は使用に伴い減少するのでオイル交換距離が長すぎると中和剤不足となり腐食が進みます。腐食摩耗とは「酸で溶ける」摩耗です。
③アブレシブ摩耗
アブレシブとはすり減るという意味で、エンジン部品同士がこすれる場合と、部品間に混入した異物や堆積物がこすれる場合があります。オイルの粘度が不足するとより摩耗が進みます。簡単にいうと「けずる」摩耗です。
④疲労摩耗
加熱・冷却の繰り返しや、大きな力が何度もかかることで小さな亀裂や割れが発生します。「はがれおちる」摩耗です。
この4つは磨耗の4大原因ですが、何より最大の敵はオイル不足またはオイルが入っていないことです!!これは磨耗でなく最後はエンジンが焼け付きます。
次回はオイルと摩耗についてより深く書いていきます。お楽しみに!
超マニア向けおまけ
①の凝着摩耗ですが近年は「凝着摩耗の移着成長モデル」というモデルが提唱されています。これは熱で凝着した金属がすぐにはがれるのでなく、凝着面にひっつき成長してより摩耗を進めるという考えです。