エンジン摩耗について その4 摩耗を大きく減らすオイルとは?
多くの方が誤解されていますがSP規格オイルは「エンジン保護」優先オイルでなく「省燃費」オイルです!
「エンジン保護」オイルはACEA A3/B4規格です。いわゆる「古き良き時代」のオイルで「省燃費」より「エンジン摩耗対策」を優先した「エンジン保護」にすぐれたオイルです。ではどれくらい性能が良いかを具体的な数字で説明します。
最初にお断りしますがこの数字は弊社のT-BLENDオイルの数字です。(他社オイルの性能はわからないため)ただ他社オイルでもACEA A3/B4規格はSP規格よりエンジン保護に優れています。
エンジン摩耗についてAPI SP規格では3種類のテストがされています。
リミットを超えるとSP規格に不合格となり、低性能なSP規格オイルはこのリミットギリギリです。
☆Seq.ⅣBはテスト後のオイル中の鉄分量で、摩耗が多いと鉄分量が増えます。400ppm以下が限界です。
☆Seq.Ⅷはテスト後のベアリングの重量減で摩耗で軽くなり新品より26mg以上軽くなるとアウトです。
☆Seq.Ⅹはタイミングチェーンの伸びで、チェーンが摩耗により新品より0.09%以上伸びると不合格です。
T-BLEND SPではリミットの40%まで減少しますが、さらにACEA A3/B4規格ではさらにリミットの27%まで摩耗が減少します。
つまりACEA A3/B4 SPオイルを使用するとSP規格ぎりぎりのオイルに比べて1/4程度までエンジン摩耗が減少する「エンジン保護」にとても優れたオイルです。
次回はこのACEA A3/B4 SPについてより深く書く予定です。お楽しみに!