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NOACKとは? その2  NOACKの数値は何で決まるか?

NOACK(ノアック)テストは「オイルの蒸発損失質量」を計測するテストです。NOACKの数値が小さいほどオイル蒸発が少ないオイルで、基本的に良いオイルといえます。

では「NOACKの数値が小さい=蒸発量が少ない」オイルとはどのようなオイルでしょうか?

当然ですが粘度が高いオイルほど蒸発は少なくなります。高粘度オイルは分子量が大きくて重いので蒸発しにくいです。

もう1つはベースオイルの性能です。オイルの蒸発は分子量が小さいものから蒸発します。オイルの粒子がそろっている合成油は蒸発が少なく、オイルの粒子が大小入り混じっている鉱物油は軽い成分が蒸発しやすいのでNOACKの数値が悪くなります。下記の図で言えば鉱物油の小さい〇が軽い成分でこれが熱で蒸発し、重い粒子が残り最後はスラッジとなります。これが合成油が鉱物油より性能がよい例の1つでもあります。

 

 

つまりベースオイルや添加剤の粒子が揃っているかで同じ粘度のオイルでもNOACKの数値が変わります。下記のグラフはDH-2 10W30オイルの実測値です。左端の非常に性能が良いオイルは合成油で製造したDH-2で、そのとなり2つが鉱物油です。右端がT-BLEND DH-2で残念ながら最高性能とはなりませんがかなり良い数値になっています。ちなみにDH-2を合成油で製造するとどうして価格がかなり高くなります。

同じ10W30でもNOACKの数値が2倍近く違うことがわかります。

次回はNOACKの数値が悪いとどうなるかを書きます。お楽しみに!

 

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